2011年11月25日金曜日

名探偵コナン 漆黒の追跡者


局:日本テレビ
放送日:2011/11/25
評価:HV1280+

放送周期が短すぎて再チェックするまでもないけれど、去年4月の放送で見た同じフレーム。

デジタル放送といってもリアルタイム圧縮なので同一局、同一フレームでも僅かな差はあるけれど、絵で見ても判別できないくらい似た状態で、特に変化した要素はなさそう。

メジャー 第1シリーズ 5話


局:BSプレミアム
放送日:2011/11/18
評価:HV1280

時間が経ってしまったけれど、1話とは大きく特徴が異なり線がガタガタになってしまっている5話。6話以降でも似た特徴の回があるけれど、面倒なのでどの回がこの状態なのかまでは追っかけていません。

この特徴は3年前の地上波放送で既に確認済みだけど余りにもいい加減なことしか書いていないので、今回は補正方法も合わせて考えてみよう。

当時は横長の分布で見ていたのでわからなかったけれど、分布も変わっていて上下に変な影が出ている。縦1080の状態で3ピクセル単位のガタガタ状態なので、縦360の映像ようにも見えるけれど、結果は酷い状態でも一応工夫したリサイズ処理なので縦720分の情報もしっかり残っている。フィールドが絡む問題ではなくちゃんとフレームで拡大しているのだけれど、リサイズ処理が不適切で崩れたような絵になってしまっただけのようだ。



リサイズの特徴の説明のための画像としては失敗作でわかりにくいけれど、左は縦720で1ピクセル幅の縞状の画像を拡大した状態とします。

中央はそれを補間なしで縦方向だけ1080に拡大=1.5倍にした例。元は1ピクセルの同じ幅だった青と水色の帯が2:1の周期で変化してしまい、濃い部分の方が強調されたような状態になる。実際これに近いリサイズだった作品はほとんどないけれど、1.5倍という拡大率だけに、補間の効いたリサイズでもアルゴリズム次第で2:1の揺らぎが強く出てしまう例は少なくない。

右がこの作品の一部回で使われているリサイズの特徴を示したもので、2:1の周期が目立つのを避けるために、1ライン目は青、3ライン目は水色をそのまま使い、その間の2ライン目はその中間の像を作る(ここでは緑っぽい色のところ)元映像の鮮明さを維持しつつ拡大での2:1周期の揺らぎを目立たなくする工夫されたリサイズになっている。・・・はずなんだけど何か調整がまずかったのかこの作品では3ピクセル周期のガタガタ映像になってしまった感じ。いくつかの処理の組み合わせでこの特徴になっただけかもしれないけれどこの作品のリサイズ処理は出来が悪い。

これに似た特徴のリサイズは最近でも使われているけれど、この作品とは異なり鮮明さと線の滑らかさを十分両立している。このリサイズは拡大によって線が太くならない(青と水色のラインは縦1ピクセルのままになる)という利点もあり、ジャギの特徴から元は1280x720で間違いないのに大きな分布になるパターンが多い。この方向性のリサイズはボケが少ないという利点はあっても、補間の効いたリサイズのような線のなめらかさは得られず、3ピクセル周期の揺らぎが強めに出てしまうので採用例は少ない。


需要があるかわからないけれど、縦の周期的な崩れの中から都合のよい情報を取り出して普通のHV画質に改善する方法を考えてみよう。上の説明のような特徴なので、青と水色の部分の情報を取り出して縦720に戻せば拡大での揺らぎを解消できるはず、ということで

function major1remix(clip c, bool "debug") {
debug = default(debug, false)
l0 = c.PointResize(c.Width, 360, src_top=0, src_height=1080)
l2 = c.PointResize(c.Width, 360, src_top=2, src_height=1080)
v = interleave(l0, l2).assumefieldbased().AssumeTFF().weave()
return (debug) ? interleave(c, v.Spline36Resize(c.Width, c.Height)) : v
}

お詫び:trueとfalseが逆になってました


OP, EDは問題ないので、インタレ解除後の本編部分に対して

major1remix()

するだけ。1920x720になるので、好みのリサイズで1920x1080に戻して下さい。

major1remix(true)

と書くと、1920x1080出力の比較モードになり元の状態と修正後の状態を交互に表示します。

下は変換後の分布だけど、奇妙な影が消え縦の伸びも若干良くなっている。フィルタなどでジャギ感を軽減させるよりは良い絵になるはず。

横方向にも似たような周期的な乱れがあるけれど縦ほど荒れた状態ではなく気にならないので手を加えずそのままということで。

のだめカンタービレ フィナーレ 1話


局:BSアニマックス
放送日:2011/11/21
評価:HV1280

フジテレビBSフジの放送で見たフレームと同じ。

似たような大きさの分布でもBSアニマックだけ顕著に周囲が明るくなっていてノイズが多め。細部の潰れも目立つけれど、元からノイズ効果もあるJC画質なので劣化が気になる環境も少ないだろう。色に関しては他の比較同様BSアニマックスがもっとも安定していて細部の色の塗りわけも滲まず良く残っている。

フジはボケる前の放送なので、安定感ではノイズの影響で劣化が出やすいBSフジより上だったけれど、今の状態で再放送されるとBSアニマック以上に荒れた絵になってしまいそう。

低コントラストとノイズ効果の影響で、ソフトというよりボケを感じるくらいのJCらしい画質になっているけれど、縦横とも1280x720のジャギが綺麗に残っているところも多い。